子どもの勉強がヤッツケになっていたら……

子どもたちに、日々問題集をさせる、勉強時間を決めて勉強させるということは、単に学力を伸ばすということだけでなく、様々な能力を開発することになります。
そしてその身に付けた力がどもたちの未来の生活をより豊かにしてくれます。
 
しかし、勉強の意味や、毎日していることの意味が分からない、やらされていると感じる子どもたちは多くいますよね。
また親自身もその目的を忘れてしまっていること、ありませんか?
 
この「目的」を忘れてしまうと、「やる」ことだけ、「やらせる」ことが目的となり、いつの間にか、やらせていること/やっていることに中身がなくなったり、大きく目的からずれてしまったりします。
 
  • 問題集を与えているけど、子どもがいい加減にこなしているだけ
  • 決めた時間に勉強しなさい!と強制しつつ、違和感がある……
  • 子ども主体の勉強のはずなのに、一方通行……
  • なんか違っている気がする…という予感。
 
この状態はもしかしたら、手段が目的になってしまっているのかもしれません。
 
手段が目的になってしまっているというのは、
「本来手段であったはずのものが、いつの間にか目的化している」ということです。
 
この状態になっていると、
 
  • モチベーションが下がる
  • 決めたことしかやらない
  • 勉強嫌いになる
  • 納得いかないままやらせることになる
というように子どもの主体性が失われたり、
 
  • 小言を言わなければならない状況が増える
  • 強制することが多くなる
と親にとって嫌なことが増えたり、
 
 
さらには、
  • お互い嫌な思いをしているのに、その行動の本来の目的が達成されにくい
なんていう事が起こります。
 
 
実はこの「手段が目的になっている」という現象は、とっても身近。
私たちが気が付かずによくやっていることなんです。
 
なので、今回は、手段と目的についてお話ししますね。
 

手段と目的の違い

 
まず、手段と目的の違いを明確にしましょう。
 
目的:私たちが目指すもの
 (例)志望校に合格する。子どもに忍耐力をつける。勉強習慣を身につける
 
手段:目的を達成するための方法 
(例)問題集をやる 時間を決めて勉強する 朝早起きする
 
 
ここで見てわかるとおり、
「手段」というのは、「目的」のためにあるものです。
そして、「手段」は、たくさんあります
 
 
例えば、「ディズニーランドにいく」という目的があるとします。
ディズニーランドに行く方法はいくつもあります。
 
車、新幹線、飛行機、電車、バス……。
 
 
そしてその手段の選択は、目的によって変わります。
 
 
「一番早い方法でディズニーランドにいきたい」となれば、
飛行機(?)になるでしょうし、
 
「一番安い方法でディズニーランドにいきたい」であれば、
バスか、電車になるかもしれません。
 
 
手段というのは、目的があってこその手段。
目的が明確であるからこそ、最適な手段を選ぶことができます。
 
手段は目的によって変わるし、
その目的のための手段はいくつでもあります。
 

手段が目的化すると…?

 
では、具体的に手段が目的化することで起きやすいことをお伝えしますね
 

とにかく遅れるな!「通信教育」

我が家の息子は、某通信教育が2ヶ月遅れています(苦笑)
「早く追いついて!」と、お尻を叩くようにやらせておりました。
 
しかし、私も息子もお互い「正常のペース」に戻すことが目的になり、
私は「やったの?」というのが口癖になり、
息子は、とにかく進めねば、という意識で、取り組みがいい加減になっていました。
 
間違え直しをちゃんとしない、やりっぱなし状態!
 

問題集を解く意味がズレる

次は中学受験を目指していた娘の例。
 
問題集をやって、間違った問題があると、
「この前やったのに!」「こんな風に間違ってはダメ!」とついつい言ってしまう。
 
そもそも問題集をやらせるって、何の目的なの?
と、考えてみれば、私が娘に言ったことがズレていることがわかります。
 
問題集をやる目的のひとつは、「確認」と「気付き」です。
どこがまだできていなくて、できているのかを確認すること。
できていないことや自分の弱点を明確にして、今やるべきことに気付くため。
 
ずれてしまうと、「間違ってはいけない」「できない私はダメだ」と別方向の教育になります。
※これがもし、子どもがすでにできるステージで問題を解く目的が「正答率を上げる」ということであればまた対応が変わりますね。

勉強時間にこだわる

「1時間勉強しなさい」というのも、手段が目的やしやすいものです。
 
1時間集中せず、ボーっとやり過ごすという子どももいるかもしれません。
1時間イスに座って机の上の問題集を開く、ということで達成した気持ちになってしまうことも。
親も、内容ではなくその事実だけで満足してしまうってこともあるかもしれません。
 
 
他にも
塾に行く
計画を立てる/計画通りに進めること
などがあります。
 
 
あなたはどうですか?
毎日やらせていることの中に、手段が目的化してることありませんか?
 

手段が目的化しないための方法

 
先ほどの質問に「ある!」と心当たりがあっても自分を責める必要はありません。
 
この手段が目的化するというのは、本当によくあることです。
 
 
組織でも、なにかのための会議なのに、「会議をすること」自体が目的になって満足してしまったり、
家族の絆を深めんとする「家族のお出掛け」が目的化し、互いがみんな義務になっていたり。
 
 
はじめは、目的と手段があっていても、
時間がたつにつれ、変わってしまうことも多くあります。
 
 
よくあるからこそ、なにが「あれ?」と思ったときには、振り返ってみることが大事です。
 
 
手段が目的化したままズレていくことを防ぐためには、
違和感に気が付いたら、これから紹介する3つのステップを順にチェックしてみてください。
 

1.今していることを書き出す

まずは現状確認。
やっていること、させていることを書き出します。
 

2.目的を明確にする

1で書きだしたものがそれぞれ
「何のために?どうして?」
「これは何に向かっているんだっけ?」
と確認します。
そして、それらが最終的にはどこにつながるのか「目的」を確認します
 

3.手段を検討する

それぞれの行動に対して、
この方法は、目的に近づいているかな?
この子に合っているかな?
と、振り返って検討します。
 
 
これらは、できれば、子どもと一緒にできたらいいと思います。
なぜならば、このやり取りが、子どもが自ら学び自ら行動するための力になるからです。
 
 
最終的には、子ども自身が自分で自分の目標を立て、それに対しての行動を決めていく必要がありますからね、その目的に合う方法なのではないでしょうか。
 
 
小学生のうちから、その子の理解度に合わせて進めていくといいですよ。
まだ年齢によっては、難しい場合がありますから、サポートの具合を調節してみてくださいね。
 

子どもの手段の目的化に気付く

 
中学生くらいになると、自分で目標を立て計画するのではないでしょうか?
 
 
そのとき、子どもが計画倒れになったり、
なにか困っているときのサポートの視点として、
「手段が目的化する」ということを知っておくとサポートしやすくなります。
 
 
先日、中学生のお子さんと、定期試験までの勉強計画を立てました。
試験で思う結果を出すためにすることを出してみると、ものすごいボリューム!
明らかに時間が足りません。
 
 
でも、全部必要で、やらなくてはいけない。
と言います。
 
なんだかこだわっていたんですよね。
 
 
なので聞いてみました。
「それは、定期テストで◎点取るための目標に、それがどうつながっているの?」
 
すると少し考えて……
「全部やらなくてもいいかもしれない」とポツリ。
 
 
結論、
既にわかっていることはやらずに、今わからない問題のみに注力すればいいかも。
と本人が気付き、アイデアを出し、実行することになりました。
 
とても気が楽になっていました。
 
 

このように、特に子どもが「これをやって当然でしょ」というようなこと、

何かこだわっていること。
それって本質じゃないような気がする……。
ということに対して、
「目的ってなんだっけ?」と目的を確認したり、
「ほかに方法はない?」と、視野を広げる手伝いができます。
 
それによって、目標に対して本当に必要なことを見極め、優先順位をつけたり、いらないものは削ぐ。
目的を確認することで、手段を柔軟に選ぶことができるようになってきます。
 

究極の目的

今日のお話は、究極「なぜ勉強をするのか?」という問いにつながるのかもしれません。
  • 子どもの教育に、勉強はどんな役割があるのか?
  • 勉強を通じて子どもに何を与えたいのか?
  • 勉強というものに、私たちはどんな願いを込めているのか?
などなど。
 
 
それぞれの問いに、正解はもちろんありません。
そして、すぐに答えが出るものではないでしょう。
 
 
私たち自身、当たり前のように勉強はするものと与えられ、
「どうやらしていた方が将来幸せになるらしい」
と、強制されていた部分もあったかもしれません。
 
だからこそ、当たり前に子どもに与えていること、させていることを、振り返り、その目的をしっかり見つめることは、子どもたちのチャレンジと学びにとても役に立つのではないかと思いますよ。
 
今日の内容がみなさまのお役に立てますように。
 
 

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